否定の接頭辞にも、単語ごとの組み合わせがある
un・in・non・disには、否定や逆の動作を表す働きがあります。ただし同じ単語へ自由に付け替えることはできません。形の規則を手がかりにし、単語全体の意味を辞書で確認します。
happy の反対は unhappy、possible の反対は impossible。どちらも「〜ではない」なのに、なぜ頭につく形が違うのでしょう。まず、接頭辞の働きと、実際に使われる単語の形を分けて見てみます。
un・in・non・disは、働きが重なっている
接頭辞は、単語の前につく部分です。否定を表すものには un-、in-、non-、dis- などがあります。ただし、それぞれを日本語一語に固定すると、うまく読めない単語も出てきます。
- un-
- unhappy(幸せでない)、unlock(鍵を開ける)。否定のほか、元の動作を戻す働きも。
- in-
- inactive(活動していない)、incomplete(不完全な)。否定の意味を持つ語を作ります。
- non-
- non-smoker(喫煙しない人)、non-fiction(ノンフィクション)。あるものに該当しないことを表します。
- dis-
- disagree(同意しない)、disconnect(接続を切る)。否定や逆の動作などを表します。
unlock は「鍵をかけない」と言っているだけではなく、かかっている鍵を開ける動作です。disagree なら、相手の意見に同意しないこと。何を否定し、何を戻しているのかは、単語全体で確かめます。
im・il・irは、否定のin-の形の違い
in- は、後ろに続く音に応じて形が変わります。impossible や impatient はim-、illegal はil-、irregular はir-です。つづりを見ると、pの前のim-、lの前のil-、rの前のir-という対応が分かります。
ここで注意したいのは、in-が選ばれた語でどの形になるかと、そもそもその語がin-を取るかは別だということです。happy の前にin-を付けるのではなく、実際の語は unhappy。音の規則だけで、最初の選択まで決めることはできません。
同じ単語の前で、自由に交換はできない
「同意しない」は disagree。「確信がない」は unsure。意味が似た接頭辞でも、好きなものに交換して同じ語を作れるわけではありません。
英語で返事を書くとき、否定形の単語が思い出せなければ、まず not を使った文で考えても大丈夫です。I’m not sure. は「確信がありません」。ただし、どの否定接頭辞つきの単語も、いつでもnotの文とまったく同じ響きになる、という意味ではありません。
たとえば unhappy は「うれしくない」だけでなく、「不満な」という意味でも使われます。I’m unhappy with the result. と言えば、その結果に満足していないということです。部品の訳を並べるより、何について話しているかを見ます。
inで始まる語を、全部否定にしない
単語の最初にinという文字が見えても、否定の接頭辞とは限りません。inflammable は「燃えやすい」という意味で、flammable の反対ではありません。つづりの見た目だけで判断すると、意味を逆に取ってしまいます。
調べる順番は、①単語全体の意味、②今読んでいる文に合う語義、③接頭辞や語源です。部品の知識は、確認した意味を覚えたり、単語どうしの関係に気づいたりするために使いましょう。
接頭辞が出てこないときの返事を用意する
予定が確定しているか聞かれました。まだ分からず、確認して返事をしたいときの一文です。
場面に合わせて変えられる例文
I’m not sure. I’ll check and let you know.まだ分かりません。確認してお知らせします。
unsureという単語を使うなら、最初をI’m unsure.に替えられます。接頭辞を思い出すことだけに集中せず、何をするかも続けて伝えます。
本文を見ずに考えてみる:possibleにim-が付くから、happyにもin-を付ければよいでしょうか。
考え方と答えを確認する
そうはなりません。happyの否定を表す語はunhappyです。in-が形を変える規則と、どの接頭辞が使われるかを分けて確認します。
意味と形を確かめた資料
- Cambridge English Grammar Today:Prefixes — 否定・逆の動作などの働きと、接頭辞を含む語の例。
- Merriam-Webster:Flammable vs. Inflammable — inflammableを否定形と解釈できない理由。