お世話になった海外の取引先へ、会社を辞める挨拶を送りたい。感謝は伝えたいけれど、退職理由や転職先まで書くべきなのか、迷うことがあります。
退職の挨拶は、会社を去ること・最終勤務日・これまでの感謝を短く伝えればまとまります。仕事の連絡が続く相手には、確認済みの業務窓口も添えます。相手から挨拶が届いたときは、知らせてくれたことへのお礼と、一緒に仕事をした感謝を返す形で十分です。
ここでは、通常の取引先と親しい仕事相手に分けて、送る側・受け取る側の全文を紹介します。会社名や日付、思い出は例です。実際の事情に合う箇所へ置き換えてください。
会社を辞めることは「leaving」、最後の勤務日は「last working day」
I will be leaving ABC Company. は「ABC社を辞める予定です」という伝え方です。辞める理由や次の勤務先を説明しなくても、退職する事実を伝えられます。My last working day will be October 30, 2026. と続ければ、最後に仕事をする日も分かります。
正式な退職日と最終出勤日が異なるなら、last working dayには実際に業務対応する最終日を書きます。相手が連絡先に迷わないよう、その日以降の窓口を別の文で案内します。
| 表現 | 伝わる内容 | 使うときの判断 |
|---|---|---|
| I’m leaving the company. | 会社を辞める | 退職理由や次の予定を明かさず伝えたいとき |
| My last working day is… | 最後の勤務日は… | 実際に仕事をする最終日を示す |
| I’m moving on. | 次の段階へ進む | 少しぼかした表現。会社を辞める事実や日付は別に明記する |
| I’m retiring. | 仕事から引退する | 本人が引退すると伝えたい場合。転職などの退職全般には置き換えない |
| A farewell message | 別れの挨拶 | メッセージの呼び方。本文では何が変わるかを具体的に書く |
自分から送る2通:感謝は、実際に助かったことを一つ
通常の取引先へ、最終勤務日とお礼を伝える
一通目は、製品の試用でやりとりしていた相手への例です。営業チームのアドレスを退職後の窓口として案内してよいことが、社内で確認できている場面にしています。
Dear [相手の名前],
I am writing to let you know that I will be leaving ABC Company. My last working day will be October 30, 2026.
Thank you for your support throughout our work together. I have especially appreciated your clear feedback during the product trials.
For inquiries after October 30, please contact our sales team at [business contact email].
It has been a pleasure working with you. I wish you and your team all the best.
Best regards,
[自分の名前]
[相手の名前]様
このたびABC社を退職することになりましたので、ご連絡いたします。最終勤務日は2026年10月30日です。
これまでお仕事をご一緒する中でご支援いただき、ありがとうございました。特に、製品の試用時に分かりやすいご意見をいただいたことに感謝しております。
10月30日より後のお問い合わせは、弊社営業チームの[業務窓口のメールアドレス]へお願いいたします。
ご一緒にお仕事ができてうれしく思っております。皆様の今後のご活躍をお祈りいたします。
よろしくお願いいたします。
[自分の名前]
製品の試用を一緒にしていない相手なら、その思い出を残さず、Thank you for your support throughout our work together.(これまでご一緒した仕事でご支援いただき、ありがとうございました)だけでも自然です。実際にあった助けを一つ加えると、その相手に向けた挨拶になります。
後任が未定なら、決まった人の名前を作って埋めず、会社が案内を認めた部署窓口などを確認します。後任紹介や引継ぎ日を詳しく伝える必要がある場合は、担当者変更の英語メールを使って業務連絡を整えます。「すべて引継ぎ済み」と未確認のまま付け足さないようにしましょう。
親しい相手へ、少し個人的なお礼を添える
二通目は、仕事の窓口変更をすでに別便で知らせてあり、最後に個人的なお礼を送る場面です。業務連絡がこれだけになる場合は、必要な窓口案内も加えてください。
Hi [相手の名前],
I wanted to let you know that I’m leaving ABC Company, and my last day at work is October 30, 2026.
I’ve really enjoyed working with you. Thank you for helping me prepare for our first exhibition together — it made a big difference.
I’ll miss our chats. I hope we get the chance to catch up again sometime.
All the best,
[自分の名前]
[相手の名前]さんへ
ABC社を退職することになったので、お知らせします。最後の出勤日は2026年10月30日です。
一緒にお仕事ができて、とても楽しかったです。初めて一緒に出た展示会の準備を手伝ってくれて、ありがとうございました。本当に助かりました。
気軽にお話しできなくなるのは寂しいです。またいつか近況を話せる機会があればうれしいです。
お元気で。
[自分の名前]
I’ll miss our chats. は、気軽な会話ができなくなる寂しさを伝えます。「これからも毎週連絡します」のような約束はしていません。catch up は近況を話すという意味で、ここでは具体的な面会の予定までは決めていません。
挨拶が届いたら:相手の事情を決めつけずに返信する
通常の取引先へ、お礼と今後を願う言葉を返す
相手が理由を明かしていなくても、返信はできます。最初の退職挨拶への返信例です。営業チームの連絡先が記載されているので、今後そちらへ連絡することも添えています。
Dear [相手の名前],
Thank you for letting me know. It has been a pleasure working with you, and I appreciate the care you have taken with our requests.
Thank you also for sharing the sales team’s contact details. We will use that address for future inquiries.
I wish you all the best for the future.
Kind regards,
[自分の名前]
[相手の名前]様
ご連絡いただき、ありがとうございます。ご一緒にお仕事ができたことをうれしく思います。また、弊社からの依頼に丁寧にご対応いただき、感謝しております。
営業チームの連絡先もお知らせいただき、ありがとうございます。今後のお問い合わせは、そちらのアドレスへお送りいたします。
今後のご多幸をお祈りいたします。
よろしくお願いいたします。
[自分の名前]
元のメールに新しい窓口が書かれていなければ、連絡先へのお礼の段落は削ります。必要な業務確認が残っているときは、相手の退職事情を聞くのではなく、今後の業務窓口だけを具体的に確認します。
親しい相手へ、寂しさを伝えながら見送る
先ほどの展示会の話が出てきた挨拶への返信です。退職を残念に思う気持ちは伝えつつ、相手に辞める判断を説明してもらう言葉は入れていません。
Hi [相手の名前],
I’ll miss working with you! I’m glad we had the chance to do that exhibition together.
Thank you for all your help and for making busy days a little easier. I’d love to catch up again when we have the chance.
Wishing you all the best with whatever comes next.
Take care,
[自分の名前]
[相手の名前]さんへ
一緒に働けなくなるのは寂しいです! あの展示会を一緒にできてよかったです。
いろいろと助けてくれて、忙しい日も少し気持ちが楽になりました。ありがとうございました。また機会があれば近況を話したいです。
これからの毎日がよいものになるよう願っています。
元気でね。
[自分の名前]
whatever comes next は、次に何をするかをこちらで決めつけず、これからを応援する言い方です。実際にまた会いたい関係でなければ、I’d love to catch up… の一文を外して構いません。
退職の連絡を受けたことだけで、Congratulations!と祝う必要はありません。新しい仕事に決まったことを相手が喜んで伝えてきたなら、お祝いを加えられます。事情が分からないときは、例文のように感謝と今後を願う言葉で返せます。
転職先・個人連絡先は、書かない選択もできる
| 情報 | 挨拶に入れる判断 |
|---|---|
| 退職理由 | 詳述しなくても挨拶は成立する。説明したくない事情を補わない |
| 転職先・次の仕事 | 公表してよく、自分も知らせたい場合だけ。受け手も相手が述べていない予定を推測しない |
| 個人のメールアドレス | 会社の規則を確認し、その相手と私的な連絡を続けたい場合に限って検討する |
| 退職後の業務対応 | 自分が対応すると約束せず、確認済みの会社窓口へ案内する |
| 後任の紹介 | 案内してよい名前・開始日・連絡先だけ。人柄や準備状況を想像で保証しない |
全取引先へ一斉に送るなら、個人的な思い出や連絡先が全員に向いているかを確認します。業務の窓口と私的な近況連絡は、同じアドレスへ誘導しなくてもよいものです。送信先同士の情報を見せてよいかも、会社の送信ルールに沿って確かめます。
最後の挨拶は、すべての経緯を説明する場にしなくても大丈夫です。最終勤務日を正確に書き、その相手との仕事でありがたかったことを一つ伝える。それだけでも、これまでの関係を大切にしたメールになります。後任の方が初めて名乗るメールは、新任・着任の自己紹介例文で別に用意できます。