


結論
期限を伝える英語メールは、Could you please reply by Friday, July 17?(7月17日(金)までにご返信いただけますか)のように、期限を by で示すのが基本です。「〜まで継続」の until と混同しやすいので注意します。角を立てたくないときは It would be great if you could reply by [date].([日付]までにご返信いただけると助かります)、強めに念を押したいときは no later than [date]([日付]までに必ず)を使い分ければ、初回の依頼でも自然に期限を伝えられます。
海外の取引先に何かを依頼するとき、「いつまでに」を伝えないまま送ると、返事がなかなか来ず、こちらの予定が組めません。かといって強く言いすぎると、催促のように受け取られてしまいます。この記事では、催促ではなく最初の依頼時に角を立てず期限を提示することに絞って、by と until の使い分け、件名や本文の書き方、回答期限・提出期限などの場面別テンプレート、そしてやりがちなNG直訳までを、そのまま使える英語例文とあわせて紹介します。
期限を伝える英語メールの基本
期限を伝えるメールで難しいことはありません。大切なのは「いつまでに」を表す前置詞を正しく選ぶことと、相手が急かされたと感じないやわらかい言い回しを添えることの2点だけです。まずは、この2点をおさえる基本の型から身につけましょう。
まず使える結論フレーズ
期限を伝えるときにいちばん使うのが、「[日付]までにご返信いただけますか」という一文です。丁寧に依頼しながら期限を示せる、いちばん出番の多い型です。
It would help us keep the project on schedule.
そうしていただけると、プロジェクトを予定どおり進められて助かります。
期限は by のあとに日付を置きます。by Friday で「金曜までに(=金曜が締め切り)」という意味です。理由を一言添えると、単なる催促ではなく「予定を守るためのお願い」として自然に伝わります。曜日と日付をセットで書くと、相手が誤解しにくく親切です。
by と until の使い分け
期限を伝えるときに、いちばん間違えやすいのが by と until(=till)の使い分けです。この2つは日本語ではどちらも「〜まで」と訳せますが、英語ではまったく別の意味になります。
| 前置詞 | 意味 | 使う場面 |
|---|---|---|
| by | その時点までに完了する(=締め切り) | 期限・締め切りを示すとき |
| until / till | その時点まで状態が続く(=継続) | 継続する動作・状態を表すとき |
次の2文を比べると、違いがはっきりします。同じ Friday でも、伝わる意味は正反対です。
I’ll be away until Friday.(金曜まで不在です=金曜まで不在の状態が続く)
I’ll be away until Friday. → 金曜日まで不在の状態が「継続」する(期間)
ポイントは「動作が一度で終わるか、続くか」です。返信・提出・支払いのように一度で完了する行為の締め切りには by、不在・営業・待機のように状態が続く期間には until を使います。期限を伝えたいなら、まず by と覚えておけば間違いありません。
期限を伝えるメールの書き方
期限を伝えるメールは、次の流れで組み立てると迷いません。件名で用件と締め切りをにおわせ、本文で「何を」「いつまでに」「なぜ」を短く伝え、最後に相手への配慮を一言添えます。順番に見ていきましょう。
件名の書き方
件名は、開かなくても「返信がいつまでに必要か」が伝わるようにします。用件のあとに締め切りを添えるのが定番です。
| 場面 | 件名の例 |
|---|---|
| 返信期限を添える | Request for Quote – Reply by July 17 |
| 提出期限を添える | Report Submission – Due Friday, July 17 |
| 確認をお願いする | Please Confirm by July 17 |
| やわらかく示す | Your Feedback Needed (by July 17 if possible) |
件名に日付を入れておくと、相手が優先順位をつけやすくなります。強く見せたくないときは、if possible(可能であれば)を添えるだけで、印象がぐっとやわらぎます。
本文に入れるべき要素
期限を伝える本文は、次の順番で組み立てると、必要な情報が過不足なく伝わります。
- 依頼の内容:何をしてほしいのかを最初に伝える(返信・確認・提出など)
- 期限:by [日付] で「いつまでに」を明示する
- 理由:なぜその期限なのかを一言添える(予定・次工程など)
- 配慮の一文:相手の都合をうかがう、お礼を伝えるなど
この4つがそろえば、返信でも提出でも応用がききます。とくに大切なのが③の理由です。「金曜までに」とだけ書くと急かしている印象になりますが、「会議で使うため」と理由を添えるだけで、お願いの根拠がはっきりし、相手も納得して動きやすくなります。
結び・署名前の一文
最後は、対応してくれる相手への配慮を一言添えて締めます。署名の直前に置くと、期限を伝えるメール全体の印象がやわらかくなります。
Please let me know if the timing works for you.(この期限でご都合がよいかお知らせください)と添えると、一方的に締め切りを押し付けるのではなく、相手の事情もうかがう姿勢が伝わります。結びの言い回しに迷ったら、こちらの記事もあわせてご覧ください。
期限を伝える場面別英語例文
ここからは、実際の場面ごとに使える英語メール例文を紹介します。回答期限・提出期限・余裕を持たせた依頼の3パターンを、そのままコピーして使える全文で用意しました。
回答期限を伝える場合
見積もりや確認事項など、相手からの回答(返信)に期限を設けたいときの例文です。理由を添えて、丁寧に「いつまでに」を伝えます。
Dear Mr. Brown,
Thank you for your continued support.
Could you please send us your quotation by Friday, July 17? We would like to review it before our internal meeting the following week.
If you need any further details from our side, please let me know.
Thank you for your help.
Best regards,
Yui Manaka
ブラウン様
いつもお世話になっております。
7月17日(金)までにお見積もりをお送りいただけますでしょうか。翌週の社内会議の前に確認したく存じます。
こちらからお伝えすべき情報がございましたら、お知らせください。
ご協力よろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
真中 結
Could you please send us your quotation by Friday, July 17? のように、by で期限を示しつつ We would like to review it before our meeting.(会議の前に確認したい)と理由を添えるのがコツです。理由があるだけで、催促ではなく正当な依頼として伝わります。
提出期限を伝える場合
資料や書類など、相手に何かを提出してもらう期限を伝えるときの例文です。提出物には due(締め切りが〜だ)という表現がよく合います。
Please let me know if you need more time.
もし時間が足りないようでしたら、お知らせください。
submit … by [date] で「[日付]までに提出する」を表します。by the end of the day(その日の終業時までに)や、頭文字をとった EOD は、締め切りの時刻感を伝える便利な表現です。The report is due Friday.(レポートの締め切りは金曜です)のように due を使うと、「提出物の締め切り」であることがより明確になります。
余裕を持たせて依頼する場合
そこまで急いでいないときや、相手に配慮したいときは、期限に幅を持たせた頼み方が効果的です。無理のない範囲でお願いする姿勢が伝わります。
Whenever it’s convenient for you is fine — I just wanted to share the timeline.
ご都合のよいときで構いません。おおまかな目安をお伝えしたかっただけです。
There’s no rush, but …(急ぎではありませんが)を前置きにすると、期限を伝えつつプレッシャーを与えません。at your earliest convenience(ご都合がつき次第)という表現も、やわらかく「なるべく早めに」を伝えたいときに便利です。
期限を伝えるで使える英語フレーズ
場面ごとの例文をおさえたら、あとは細かな言い回しのバリエーションを持っておくと便利です。そのまま差し込める短文と、角を立てずに期限を示す表現に分けて紹介します。
そのまま使える短文フレーズ
メール本文に、そのまま差し込める短いフレーズです。依頼の一文とあわせて使うだけで、期限がはっきり伝わります。
- Please reply by Friday, July 17.(7月17日(金)までにご返信ください)
- The deadline is Friday, July 17.(締め切りは7月17日(金)です)
- The report is due next Monday.(レポートの締め切りは来週月曜です)
- Please submit it no later than July 17.(遅くとも7月17日までにご提出ください)
- Could you get back to me by the end of the day?(本日中にご返信いただけますか)
deadline(締め切り)や due date(提出期限日)は、名詞として「締め切りそのもの」を指すときに使います。The deadline is Friday. のように、be動詞 でつなぐのが基本の形です。
角を立てずに期限を示す表現
初めての依頼で期限を伝えるときは、命令口調にならないよう、クッションになる言い回しを添えるのがコツです。同じ「金曜までに」でも、印象は大きく変わります。
| ストレート | やわらかい / 強め |
|---|---|
| Reply by Friday. | It would be great if you could reply by Friday.(やわらかい) |
| Send it by Friday. | Please send it at your earliest convenience.(やわらかい) |
| Do it by Friday. | We’d appreciate it if you could complete it by Friday.(やわらかい) |
| Reply by Friday. | Please reply no later than Friday.(強め・念押し) |
やわらかくするコツは、It would be great if you could …(〜していただけると助かります)や We’d appreciate it if …(〜していただけますと幸いです)で包むことです。逆に、絶対に守ってほしい締め切りには no later than [date]([日付]までに必ず)を使うと、丁寧さを保ちつつ強さを出せます。
期限を伝えるメールでよくある間違い
期限を伝える英語は、日本語をそのまま訳すと不自然になったり、意味が正反対になったりする表現がいくつかあります。相手に誤解を与えないためにも、代表的な間違いをおさえておきましょう。
日本語直訳で不自然になる表現
まず注意したいのが、「金曜まで」を until Friday と訳してしまうパターンです。until は「継続」を表すため、期限を伝えたいときに使うと意味が変わってしまいます。
until は「金曜まで(ずっと)答え続けてください」のように、動作が継続する意味に聞こえてしまいます。返信という一度で完了する行為の締め切りには by を使い、○ Please answer by Friday.(金曜までに答えてください)としましょう。
もう1つ多いのが、名詞の deadline を until とつなげてしまう間違いです。deadline は「締め切りの一点」を指すので、継続を表す until とは相性が悪くなります。
「締め切り=一点」なのに until(継続)を重ねると、意味がちぐはぐになります。締め切りの日そのものを言うなら ○ The deadline is Friday.(締め切りは金曜です)、あるいは ○ Please submit it by Friday.(金曜までに提出してください)と表しましょう。
相手に誤解されないための注意点
日付の書き方にも注意が必要です。数字だけの日付は、国によって解釈が分かれます。曜日と月名をそろえて書くと、誤解を防げます。
数字だけの日付は、アメリカ式なら「7月8日」、イギリス式なら「8月7日」と解釈が分かれます。○ Please reply by Wednesday, July 8. のように、曜日・月名・日付をそろえて書くと、相手が迷いません。
また、期限だけを一方的に書くと、初回の依頼でも催促のように受け取られがちです。理由を一言添えること、Please let me know if the timing works for you.(この期限でご都合がよいかお知らせください)と相手の都合をうかがう一文を入れることを忘れないようにしましょう。なお、期限を過ぎても返信がないときは、あらためて丁寧に催促する必要があります。その書き方は回答期限を催促する英語メール例文で詳しく紹介しています。
まとめ
期限を伝える英語メールは、by と until の違いさえおさえれば、あとは決まった型で丁寧に伝えられます。最後に、テンプレートの使い回し方と、あわせて読みたい記事を紹介します。
テンプレートの使い回し方
この記事で紹介した基本の型は、次の4つの部品でできています。場面に合わせて、[ ]の中身を差し替えるだけで使い回せます。
- 依頼+期限:Could you please [reply / submit] by [戻ってほしい日]?
- 理由:We would like to [review it / finalize the budget] before [次の予定].
- やわらげ:It would be great if you could … / no later than …(強め)
- 配慮:Please let me know if the timing works for you.
回答期限なら reply by、提出期限なら submit by や due を差し込むだけで、それぞれの場面に対応できます。急かしたくないときは at your earliest convenience や ideally by、逆に念を押したいときは no later than と、強さを調整すれば完成です。一度テンプレートを作っておけば、次からはコピーして日付を変えるだけで済みます。
関連記事
期限を伝える前提となる「依頼のしかた」や、英文メールの結びの言い回しは、次の記事で詳しく紹介しています。あわせて読むと、期限提示以外の場面でも自信を持ってメールが書けるようになります。


