サプライヤーから値上げの通知が届いたとき、最初の返信で必要なのは、通知を受け取ったことと、新条件を受け入れるかどうかを分けて伝えることです。まだ社内で確認している段階なら、すぐにWe accept the revised price.(改定価格を受け入れます)と書く必要はありません。
この記事では、通知を受けた買い手の返信を扱います。受け入れられる場合、発注済み分を確認したい場合、猶予がほしい場合のメールを、それぞれ日本語訳付きで紹介します。日付・品番・金額は作例なので、自分の通知内容へ変えてください。
「受け取りました」と「受け入れます」を書き分ける
相手の説明を読んだ段階なのか、新しい条件で進められる段階なのか。返信の最初に自分たちの状況を置くと、その後の質問も伝わりやすくなります。
| 今の段階 | 英語の書き出し | 日本語の意味 |
|---|---|---|
| 通知を受領した | Thank you for the updated price list. | 改定価格表をありがとうございます。 |
| 社内で確認中 | We are reviewing the proposed changes internally. | ご提案の変更を社内で確認しています。 |
| 受け入れられる | We accept the revised unit price under the terms confirmed below. | 以下で確認した条件で、改定単価を受け入れます。 |
| 今の条件では進められない | We are unable to proceed on the proposed terms. | ご提案の条件では進められません。 |
We understand.だけでは、何を理解したのかが曖昧です。通知の内容を把握したという意味なら、We understand that you are proposing a price increase from November 1.(11月1日からの値上げをご提案されていると理解しています)のように、内容を明示できます。そのうえで、確認中なのか、条件変更を希望するのかを続けます。
相手が原材料費などを理由に挙げていても、返信でその理由を長く説明し直す必要はありません。まず今回の自社の注文に、何がいつから適用されるのかを確認します。
開始日だけでなく「何の日を基準にするか」を聞く
Effective November 1とあっても、11月1日以降の発注分なのか、出荷分なのかが書かれていなければ、その点を質問します。特に、すでに発注した商品の出荷が改定日より後になる場合は、注文番号を添えて確認できます。
| 確認したいこと | 英語の質問 |
|---|---|
| 適用基準は発注日か出荷日か | Does the revised price apply based on the order date or the shipment date? |
| 対象の品番はどれか | Could you confirm which part numbers are affected? |
| 発注済みPOへの適用 | Will the revised price apply to PO-1042, which you confirmed on October 21? |
| 受領済み見積もりの扱い | Does quotation Q-2609 remain valid through its stated expiry date? |
| 今回確認する価格の有効期間 | How long will the revised price remain valid? |
上から「発注日と出荷日のどちらが基準ですか」「対象品番を確認できますか」「10月21日にご確認いただいたPO-1042にも新価格が適用されますか」「見積書Q-2609は記載の有効期限まで有効ですか」「改定価格はいつまで有効ですか」という質問です。通知にすでに答えがあれば、その質問は省きます。
価格表では通貨と単位も見ます。USD 12.96 per unitなのか、1箱あたりなのか。品番と単価だけを転記して、単位を落とさないようにします。次のメール例では、すべて1個あたりの米ドル単価を使っています。
条件を確認できた場合の、受け入れメール
以下は、PX-40の新単価が1個あたりUSD 12.96で、11月1日以降の新規発注分に適用されると確認できており、社内でも受け入れを決めた場合です。まだ適用条件が分からないなら、先ほどの質問を送り、確認してから使います。
Dear [相手の名前],
Thank you for clarifying the terms of the price revision.
We accept the revised unit price of USD 12.96 for PX-40 for new orders placed on or after November 1, 2026. As confirmed, orders placed before that date will remain at the previously agreed prices.
Please send us an updated price list showing the unit price, effective date, and validity period so that we can update our purchasing records.
Best regards,
[自分の名前]
[相手の名前] 様
価格改定の条件をご説明いただき、ありがとうございます。
2026年11月1日以降の新規発注分について、PX-40の改定単価を1個あたり12.96米ドルとして受け入れます。確認いただいたとおり、それより前の発注分には、従来の合意済み価格が引き続き適用されます。
弊社の購買情報を更新するため、単価・適用開始日・有効期間を記載した改定価格表をお送りください。
よろしくお願いいたします。
[自分の名前]
As confirmedは「確認済みのとおり」です。まだ相手から回答を得ていない旧価格の扱いに、この言葉を付けないでください。受け入れる対象を品番・単価・発注日で区切ることが、このメールの中心です。
件名は、もとの通知へ返信するなら、その件名を引き継いで構いません。価格表がすでに最新版として添付されている場合は、再送依頼の段落も不要です。
発注済み分を、旧価格で扱ってほしい場合
次は、10月20日に発注し、翌21日に先方から注文確認を受けたPO-1042があるケースです。出荷予定は11月10日で、値上げの開始日をまたいでいます。新価格の適用についてはまだ確認できていないため、旧価格で扱ってほしいという依頼として書きます。
Dear [相手の名前],
Thank you for your notice. We would like to clarify how the price revision will affect PO-1042.
We placed this order on October 20, and your order confirmation dated October 21 shows USD 12.00 per unit. Shipment is scheduled for November 10.
Could you please retain the confirmed unit price of USD 12.00 for this order? We are reviewing the revised price separately for future orders.
Please confirm the price applicable to PO-1042 by October 26 so that we can complete our internal review.
Best regards,
[自分の名前]
[相手の名前] 様
お知らせいただき、ありがとうございます。価格改定がPO-1042にどう適用されるか確認させてください。
弊社は10月20日に本注文を発行し、10月21日付の貴社注文確認書には、単価12.00米ドルと記載されています。出荷予定日は11月10日です。
この注文には、確認済みの単価12.00米ドルを維持していただけますでしょうか。今後の発注分の改定価格は、別途確認しております。
弊社内での確認を完了するため、PO-1042に適用される価格を10月26日までにご回答ください。
よろしくお願いいたします。
[自分の名前]
retain the confirmed unit priceは「確認済みの単価を維持する」という依頼です。old priceだけより、どの書類にあるどの価格かが伝わります。注文確認書がない場合は、確認済みと書かず、手元の見積書や通知を示して扱いを尋ねます。
発注済みだから必ず旧価格になる、とこの例から決めることはできません。通知・見積もり・注文確認の内容を照合し、分からない点を相手に確認するための文章です。すでに確認できている条件まで、一律に交渉し直す必要もありません。
一度に切り替えられない場合は、猶予の希望を日付で出す
「もう少し待ってほしい」だけでは、相手はいつまで待てばよいか判断できません。希望する旧価格の終了日と、新価格の開始日を一緒に示します。次は、11月分の販売計画を調整する時間が必要な買い手の作例です。
Dear [相手の名前],
Thank you for informing us of the proposed price increase from November 1.
We have already finalized our November sales plan using the current unit price of USD 12.00. We need additional time to review the impact and update that plan.
Would you be able to keep the current price for new orders placed through November 30, 2026, and apply the revised unit price of USD 12.96 to new orders placed on or after December 1?
Please let us know by October 16 whether this schedule would be possible. We would appreciate the opportunity to discuss an alternative if needed.
Best regards,
[自分の名前]
[相手の名前] 様
11月1日からの値上げのご提案をお知らせいただき、ありがとうございます。
弊社では、現行単価12.00米ドルをもとに11月の販売計画を確定しています。影響を確認して計画を更新するため、追加の時間が必要です。
2026年11月30日までの新規発注分には現行価格を維持し、12月1日以降の新規発注分から改定単価12.96米ドルを適用していただくことは可能でしょうか。
この日程でご対応可能か、10月16日までにお知らせください。難しい場合には、代案をご相談できれば幸いです。
よろしくお願いいたします。
[自分の名前]
販売計画の理由は、この作例の事情です。自社でまだ確定していない計画を「確定済み」と書かず、実際に必要な調整を一文で説明します。through November 30で11月30日まで、on or after December 1で12月1日以降と、期間をつないでいます。
猶予が難しければ、段階適用を提案する
一度に新単価へ移せない場合の別案として、一定期間だけ中間の単価を提案することもできます。社内で検討した案がある場合に、先ほどの希望日程に代えて使います。
これは価格の段階適用案です。上の「11月末まで12.00米ドルを維持する案」と同じ条件ではないため、両方を決定事項として並べません。希望案と代案を分けて提示します。数量を増やすことや相見積もりを材料に単価を再交渉したい場合は、値引き・価格交渉の英語メールが参考になります。
回答が来たら、品番・金額・基準日を読み合わせる
相手からThat works for us.(それで対応できます)と返ってきても、案を複数出していた場合は、どれへの返事かを確認します。日付と価格を短く書き直すと、合意しようとしている内容を揃えられます。
確認した内容は、受け取った価格表や、次に出す注文書の単価・通貨・単位とも照合します。既存POについて別の条件を相談していた場合は、その注文番号への回答も忘れずに読みます。
返信では「受け取った」「まだ確認中」「この条件なら進められる」のどこにいるかを明確にし、その段階で必要な質問や依頼を足します。値上げを通知する側の文章が必要なら、価格改定・値上げのお知らせ英語メールを参照してください。