ビジネス英語メールの基本的な構造は理解できたけど、初っ端からつまずいた・・・いったい件名には何を書けばいいんだろう?先輩教えてください!
メールの件名はメールを開かなくても見ることができる唯一の情報だね。
日本語でも英語でも、メールでの件名(タイトル)は非常に重要な役割を持つ。
一歩間違えると読まれないし、スパム判断されてしまって相手に届かない場合がでてくる。
ビジネス英語メールの件名の注意点を把握した上で、よく使う例文を紹介するよ。
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ビジネス英語メールの件名の注意点
気を付けることは、ビジネス英文メールの基本マナーで書いたことと同じなんだ。
シンプルに、かつ具体的に。
件名の場合は、定型フレーズ+具体的なこと(製品、注文書、案件名)でOKだ。
メールを読んでもらうために、キャッチーな言葉を入れる必要は全くない。まずは何についてのメールなのかが瞬時にわかるように、簡潔につたえよう。
「シンプルに、かつ具体的に。」の例文
日本語で考えるとわかりやすいね。
たとえば、悪い例文として
- 件名:質問について
- 件名:注文について
- 件名:問い合わせについて
これだけだと何に対する質問かわからない。
良い例文として
- 件名:製品No.AAAに関する精度に関する質問について
- 件名:PO#040000の注文について
- 件名:見積もりNo.AAA(イギリスからの空輸)について
これなら限定されていて何のことかわかるね。
これは、日本語でも英語でもおなじだよ。
「シンプルに、かつ具体的に。」の単語数
英単語のかたまりの数でいうと、だいたい6~8単語くらいが目安になるよ。
もちろん、それより短くてもいいし、長くてもいいけど、不足したり不要なことはないか、送る前に考えるといいね。
それでは、件名に使う定型フレーズを紹介しよう。
ビジネス英語メールの件名の例文
ビジネス上特に利用するフレーズがあるから、その例文を紹介しよう。
~について、~に関して、~の件
- Re:~ (Regarding~)
- As for
- In terms of
- Concerning
- In regard to
- With regard to
- About(カジュアル)
いろいろあるけど、迷うくらいなら「~について」はRegarding一択でOKだよ。毎回同じでも全く問題ない。
本文で「~について」という場合は、Regardingでもいいけれど、他の表現を合わせて使うとスマートだね。
メールの返信を押すと自動的に「Re:」がつくと思うけど、あれはreplyとかresponseといった意味ではなく、Regardingの意味なんだ。
Regardingの例文
- Regarding Quotation No.AAA
(見積書No.AAAについて) - Regarding Product AAA
(製品AAAについて) - Regarding technical meeting on Friday
(金曜日の技術会議について) - Regarding the cost increase of Product line C
(製品ラインCの値上げについて)
注意点
Regardingはほぼ何についても使える便利な表現だ。
それは言い換えると、漠然としているということなんだ。
Regardingが悪いわけではないけど、他にもっと適切な表現がないか送信前に一度見直してみるといいよ。
また、メールの返信が続くと自然と「Re:Re:Re:~」と繰り返しRe:が自動付加されてしまう場合は、1個になるように消すといいね。
問い合わせ・質問
- Question about~
(に関する質問) - Inquiry about~
(に関する問い合わせ) - Enquiry about~
(に関する問い合わせ)
問い合わせと質問はだいたい同じ意味なので、時と場合によって使い分けるといい。
基本はInquiryでいいでしょう。
Enquiryに関してはイギリス英語なので、イギリスの企業とやイギリス出身のビジネスパーソンとやり取りする際に使うといい。あとは、香港の方やシンガポールの方もEnquiryを好んで使う人が多い印象だ。
Question/Inquiry/Enquiryの例文
- Question about the difference between A and B
(AとBの違いに関する質問) - Inquiry about the accuracy of Product A
(製品Aの精度に関する問い合わせ) - Enquiry about delaying PO#040000
(PO#040000の遅延に関する問い合わせ)
要求・お願い・見積もり
- Request for ~
- Requesting ~
- ~ Requested
どちらでもOKだ。
見積もり依頼する場合は、
RFQ:(Request for quotation)
という表現があるので覚えておこう。
Request for/Requesting の例文
- Request for the root cause of delay in project B
(プロジェクトB遅延に関する根本原因の要求) - Requesting drawing of Product A
(製品Aの図面提供のお願い) - RFQ: Product A
(見積もり依頼:製品Aについて) - Meeting Requested:Osaka Conference
(ミーティング依頼:大阪の会議について)
注文/キャンセル/確認しました
- PO~(Purchase order)
(注文書~について) - Cancellation of ~
(~のキャンセルについて) - Confirmation for ~
(注文書~について確認しました) - Order Acknowledgement for~
(注文書~について確認しました)
注文する場合は、Purchase Order(注文書)と注文書番号を伝えればOKだ。
もし、見積もりを取得してからの注文ならば、見積もり依頼のメールに返信する形で良いでしょう。
POの例文
- PO#041000
(注文書#041000について) - Purchase Order No. 041000
(注文書#041000について) - Cancellation of PO#041000
(PO#041000のキャンセルについて) - Confirmation for PO#041000
(PO#041000の確認)
見積もり書No.がある場合、
- Re:Purchase Order No. 041000 /Quotation No. AAA
(注文書#041000について/見積書No.AAA)
見積もり依頼したメールへ返信する場合
- PO#041000 / REQ:Product A
(注文書#041000について/見積依頼:製品Aについて)
といった形でOKだ。
「Confirmation for~」は、注文書を受け取った後、注文請書を送付する場合に使われる。
「Order Acknowledgement for~」という表現でもOKだ。
お礼
- Thank you for ~
- Thank you:~
お礼の表現は、シンプルにこの2つでOKだ。
Thank you の例文
- Thank you for the visit today
(本日はご足労頂き、ありがとうございます) - Thank you: Today's meeting
(本日ご参加いただいた会議について)
フォローアップ/催促
- Following up on~
- Are there any updates on ~
- Do you need anything else from me?
- Checking for updates: ~
- Any update on ~?
- Note regarding ~
- Reply Requested by
- Reminder:
たくさん表現があるけれど、最初はRegarding ~でもOKだ。
フォローアップ/催促の例文
- Following up on stock availability of Product A
(製品Aの在庫状況について) - Are there any updates on Project FFF
(プロジェクトFFFの進捗について) - Do you need anything else from me?
(何かお手伝いできることはありますでしょうか?) - Checking for updates: our PO#041000
(PO#041000の進捗状況について) - Any update on Inquiry No. CCC
(お問い合わせNo. CCCの進捗について) - Note regarding Quatation No. AAA
(ご確認ください:見積もり書No.AAAについて) - Reply Requested by September 10th
(9/10までに返信願います) - Reminder:Delivary date of PO#041000
(ご確認ください:PO#041000の配送日について)
などなど、言い方はいろいろありますね。
注意点
海外営業や、海外調達といった仕事を実業務として行うと、催促する回数に驚く場合も多いだろう。
使う頻度が高いフレーズではあるが、最初の催促の場合は、件名は特に変えずに、本文だけで催促する方がいいでしょう。
返信が遅い取引先は、だいたいどの案件も遅くなり、件名に催促文言を入れると催促だらけになる場合があるためだ。
2回目以降の催促になるようなら、件名に上で紹介した定型フレーズを入れてあげるとより効果的な反応を得られるだろう。
最後に、Reminder~だけは「催促」という直接的な表現になるため、何回か催促した後にだけ使用するようにしよう。
少し柔らかい表現としては、Kind Reminderということもできる。
お知らせ
- Announcing~
- Notification:
- Announcement:
お知らせには、Announce かNotifyのどちらかがよく使われるよ。
お知らせの例文
- Announcing 2020 price lists
(2020年の価格表についてのお知らせ) - Notification of shipment:PO#041000
(PO#041000の出荷連絡) - Announcement:Startup meeting for Project F
(プロジェクトFのスタートアップミーティングのお知らせ)
まとめ
ビジネス英語メールについて、件名は、唯一最初に見ることができる件名だ。
件名次第で、そのメールの内容が早く見てもらえるかどうかが決まるともいえる。
一歩間違えると、スパムに間違われてしまうため、上で紹介した定型フレーズ+具体表現で件名を作るのがおススメだ。
定型フレーズは、最初は少ない数からでOKだ。
いろんな定型フレーズを使うと、自分の語彙力が上がる上に、より相手に伝わる言葉を選べるようになる。
ブックマークして、何回でも見返してもらえると嬉しい。