新型コロナウイルス感染症の拡散が止まらない中、海外との取引で各国々の対策状況や世界の地域別に状況確認をしなければならない状況にあるだろう。
その際、日本語の情報だけではどうしてもスピードが遅くなってしまう上に、英語で調べると日本語には偏った情報しかないことに気付く。
タイムリーに情報を確認するためには英語で情報を仕入れる能力が必要不可欠だ。
今回は特によく使われる新型コロナウイルス感染症の英単語フレーズをまとめたので確認して、情報収集に活かしてみてほしい。
新型コロナウイルス情報を英語で調べる際に知っておくべき英単語フレーズ
新型コロナウイルス感染症 - COVID-19
CoronaVirus Disease, 2019からCOVID-19と名付けられた。
コロナウイルス自体の英語は、Corona Virusだが、海外取引先とメールや電話でやり取りする場合は、COVID-19が使われている印象が高い。(Corona Virusでも通じる)
封鎖(ロックダウン)- lockdown
元々はlockdownは刑務所などで暴動が起きたときに安全確保の目的で監房に閉じ込める封鎖で使われることが多かったが、新型コロナウイルスの影響で都市封鎖(ロックダウン)の意味で多く使われている。
Tokyo begins lockdown 東京でロックダウンが始まる
オーバーシュート(爆発的患者急増) - surge
surgeの元々の意味は、「大波」「殺到」「急上昇」といった意味ですが、新型コロナウイルスを紐付けて使われてるとき、日本語のオーバーシュートと同じ意味になる。
日本語のオーバーシュートは、「爆発的患者急増」や「爆発的な感染拡大」「感染爆発」という意味で使われることが多く、爆発的に患者が増える事態のことを指す。ただし、感染症疫学で使われる正式なオーバーシュートの意味は違っており、「免疫獲得者数がアウトブレイクを防ぐ最低限獲得者数を越えている状態」のことをいう。
オーバーシュートは「overshoot」では?と思われるかもしれないが、
実は、海外の英語ニュースでは「overshoot(オーバーシュート)」が使われている記事を見かけることが少ない印象だ。
ちなみに英語のovershootは動詞なので「行き過ぎる」の意味で名詞にしたいときはovershootingとなる。
海外取引先への連絡で使うときは、surgeを使った「major surge」や「explosive surge」を使うといいだろう。
prepare for a surge in COVID-19 新型コロナウイルスの感染拡大に備える
検疫する - quarantine
quarantineは伝染病などの予防のために「隔離する」、「検疫する」という意味でつかわれる。
quarantineは動詞でも名詞でも使える。名詞の場合は「隔離」、「検疫」の意味。
自己隔離の意味で「self-quarantine」と使われる場合もある。
self-quarantine 自己隔離(他にも「self-isolate」「isolate yourself」ともいう )
quarantine service 検疫サービス
発症事例・症例数 - case
新型コロナウイルスでcaseが使われる場合、「発症事例」や「症例数」の意味でつかわれることが多い。
confirmed cases of COVID-19 新型コロナウイルス感染症の発症事例
Global map of coronavirus cases 新型コロナウイルスの発症数の世界マップ
陽性 - positive
陽性はpositiveを使う。
日本語のポジティブと聞くとよいイメージだが、英語のpositiveは真偽で真の場合という意味でつかわれる。新型コロナウイルスなど感染症や病気でつかわれる場合は、positiveなら陽性ということなので、悪い意味になると知っておこう。
come up positive 陽性反応が出る
陰性 - negative
陰性はnegativeを使う。
新型コロナウイルスなど感染症の場合は、test negativeが増えることが望ましい。
turn out negative 陰性反応が出る
マスク - face mask
マスクはface maskという。
maskだけでも伝わるので問題はない。しかしmaskには破面とか覆面、覆い隠すものであればなんでもmaskといえるので、今不足して困っているマスクのことを具体的に伝える場合はface maskといえばいい。
ware a face mask マスクを着ける
run out of face masks マスクがなくなる
社会的距離の意味であるsocial distancing(ソーシャル・ディスタンシング)は新型コロナウイルスに関していうと、感染を防ぐために適度に物理的に人との距離をとることを意味する。
日本では2020年3月26日時点では「密接を避ける」という感じで特に距離は指定されていないが、海外ではいろいろ定義されており、例えば「1 meter or 3 feet(1mもしくは3 feet(約0.9m)」
や、お互いが両手を伸ばして当たらない程度の距離といった具合である。
practise social distancing 社会的距離を保つ
encourage social distancing 社会的距離を保つことを推奨する
新型コロナウイルス感染症の信頼性の高いおすすめサイト
情報収集のときに注意してほしいのは、確かなリソースから情報を得ること。
海外の多くの人がリソースとして活用している4つのサイトを紹介しよう。
WHO(World Health Organization)
一番信頼のおける情報は、WHO(World Health Organization)の情報。
Coronavirus disease (COVID-2019) situation reportsでは、毎日新型コロナウイルス感染症の情報を更新されているので要チェックだ。
GoogleのCOVID-19マップ
そして、新型コロナウイルスの感染状況をマップで確認したい場合は、上のWHOのレポートでもよいし、WHOのデータを基にして作成されているGoogleのCOVID-19のマップもおススメだ。
Confirmed cases of coronavirus disease (COVID-19)では、
一目で各国の以下の情報がわかるように整理されている。
- Confirmed cases(確認された症例数)
- Cases per 1M people(百万人当たりの症例割合)
- Recovered(回復した人数)
- Deaths(死者数)
メディアのニュースも良いのだが、各国の政府サイトを参照する方が確実に情報を得られるし信頼性が高い。
Johns Hopkins University
ジョンズ・ホプキンズ大学(Johns Hopkins University)は世界屈指の医学部を有するアメリカ最難関大学の一つとしてとても有名な大学だ。
そこのCoronavirus COVID-19 Global Cases by the Center for Systems Science and Engineering (CSSE) at Johns Hopkins University (JHU)で、世界中の感染状況を確認することができる。
マップが見やすく、世界でどのような変化が起きているのか一目瞭然でわかるのでおススメだ。
Worldometer
Worldometerは、カウンターとさまざまなトピックのリアルタイム統計を提供するWebサイト。ほかのサイトとは違い、Dadaxという会社が所有および運営しているので営利企業ではあるが、リアルタイム統計データの確認にとても優れている。
COVID-19 CORONAVIRUS PANDEMICをみてもらえばわかる通り、ソース元も明確にわかりやすく記載されており、かつ新型コロナウイルスの感染の感染状況がとても細かくわかる。
例えば、このWorldometerのデータで国名にリンクが設定されている国をクリックするととても詳細な情報を入手することができる。
例えばアメリカをクリックすると、各州での感染状況を確認することができる。
アメリカの場合は州によって施策が異なるため、多くの仕入れ先や取引先を抱えている人にとってそれぞれのサイトを調べるのがとても大変だが、このサイトを見れば一覧で確認できる点がとても優れている。
日本の見られ方も意識しておこう
日本において2020年3月27日時点ではほかの国々と比較して圧倒的に少ないしスローな上昇を描いていることがわかる。
諸外国の最近の海外ニュース記事では、日本だけとても少ないことに対して、ネガティブに「なんで少ないの?」と疑問を呈するような記事も多くなってきている。例えばオリンピックが関係しているから検査とか控えていたのでは?といった内容もある。例えばBloombergのA Coronavirus Explosion Was Expected in Japan. Where Is It?といった記事だ。
しかし、他にも日本では独特の文化があり、たとえば、
- マスクをしているのが一般的
- アルコール消毒が置いてある
- 社会的な人と人との距離が遠い
- キスであいさつなどの習慣がない
- 政府の言うことを割と素直に実行する人がとても多い
などなど、他のどの地域の国とも違うまさに独特の文化がある。
この数の真意に関してはこれから増えてくるのかどうか、海外からとても注目されていることや、発表数に関して疑いの目をもっている人もいることを自覚して対応していこう。
まとめ
日本語での情報収集は、各メディアがアクセスを得られる情報をアクセスが得られるように説明して発信している。
必要な情報は、自分で信頼できる場所から得る必要があり、その場合海外なら英語は必須だ。
次の単語は海外ニュースを英語で読むときに必須の基礎英単語なので、しっかりと確認しておこう。
- 新型コロナウイルス感染症 - COVID-19
- 封鎖(ロックダウン)- lockdown
- オーバーシュート(爆発的患者急増) - surge
- 検疫する - quarantine
- 発症事例・症例数 - case
- 陽性 - positive
- 陰性 - negative
- マスク - face mask
- 社会的距離 - social distancing
最後にもう一度言っておくが、海外の取引先ももちろんニュースを日々チェックしている。
日本の見られ方も意識した上で、その対応をしていこう。